映画「ブロークバック・マウンテン」を見てきた。
見渡す限り山が続く美しい風景、田舎の暮らしの風景の中、人々の日々の生活が淡々と流れていく。イニスとジャックは、劇的な出会いがあったわけでなく、たった2人で山に放牧している1000匹ほどいそうな羊の群れをコヨーテから守るように、と雇われたカウボーイ。家はそれぞれの事情で裕福ではなく、学校も満足にいけず、少しでも多くの金を稼ぐために劣悪な条件(食事は毎日「豆」、寒い夜も交代で寝ず番し、羊の横で焚き火はできないなど)で一生懸命働く日々。まったく正反対の性格でなかなか打ち解けなかった2人が、気がつけばなっちゃってた状態に。それを雇い主に目撃されてしまい、理由を告げられないままクビに。
2人はそれぞれ結婚し、家族を養うために毎日仕事に追われ、エキサイティングなことがあるわけでもなく、淡々と生活描写が続く。ブロークバックで別れてから3年。久しぶりに会った2人は、実はお互いの奥様とより2人でいるほうがうれしいと気づいてしまった。それでも変わらず続く日々の生活。時代や土地柄、考え方が壁となって、本当に会いたい人に会えない欲求不満。。。派手なサウンドはなく、静かに流れていく時間。限りなく広い空間。
ネタばれはしないが、ジャックがイニスに向かって最近滅多に会ってくれないとなじるシーンで、イニスはこういう。「次は11月。8月は無理だ。若い頃のように仕事を簡単に辞めて変えることはできないし、養育費を稼がないといけないんだ。仕事を休めない。」まるで、サラリーマンが休暇を取れない理由を嘯いているかのようなセリフじゃないですか!そして、イニスがその言葉を後悔する日がやってくるのでした。
まあ、この映画を見て、自分がやりたいと思ったことは最低限後悔しない程度に順次やっておくべき、と改めて思った次第。チャンスを失ってからでは遅い。
あぁ、映画で泣きすぎて目がうるうる、鼻がぐしゅぐしゅでしんどい。映画の最後には、あちこちから鼻をすする音が聞こえ、隣に座っていたにーちゃんもぐすぐすさせていたようだった。エンド・ロールが終わるまで、誰も席を立たなかった。最後の曲は、ボブ・ディランだったっけか。
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